6)大人たちが日常の無意識な会話の中で宇和島のよくないイメージを刷り込んでしまっているかもしれない

前回(5)で、高校生の「宇和島シゴト人バスツアー」に参加前後の宇和島に対する認識の変化を見ました。あくまで一部の高校生のサンプルですが…。

宇和島には、仕事がない…。お金がない…。  もし仮にそれが事実であったとしても。
アルバイトの経験ぐらいはあるとしても、まだ働いた経験もない彼らが、お金がない、仕事がないと答える。どこでそういう感覚、認識を作ってしまったのでしょうか?

大人たちが日常の無意識な会話の中で宇和島のよくないイメージを刷り込んでしまっているかもしれません。しかも、繰り返し、繰り返し、何年にもわたって。
昔は良かった、賑わっていた、今はだめだ、寂れている。そんな感じで。
宇和島に残るようじゃダメだ。 勉強して都会に行きなさい。
そういう会話を子どもたちは聞いて育った可能性も考えられます。
宇和島には大学がありません。学校の先生も使命に忠実であればあるほど、それは宇和島から出て行くことが善である。そういう教育になっていませんか?
(全部、私の想像ですから的を外してるかもしれませんが…。)

一方で、宇和島のいいところ、素晴らしいところは、大人たちにとっては当たり前のことすぎて、ことさら伝えるというようなことはしてきていない可能性もあるんじゃないでしょうか。
よく言われますよね、地域のよさは余所者にはわかるけど、地元の人はそれに気付けない。
もしそうだとするなら、イベント前の高校生の宇和島に対するイメージはうなずけます。
原因は大人たちにあるかもしれません。
大人たちが宇和島のよさに気付けず、伝えず、諦め、口に出してしまっていませんか?
それが子どもたちに伝わっていませんか?

「宇和島シゴト人バスツアー」では、次の方々が、地域や仕事に対する熱い気持ち、自信や誇り、いわば郷里への愛を語っていらっしゃいます。
高校生たちは、それを聞いて、新鮮な刺激、感動を受けているのではないでしょうか?
いつも聞かされてきた話とは全く違う、志にあふれた言葉です。

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片山恭一さん(小説家)
武田元介さん(宇和島漬物食品)
小林詳子さん(商工観光課)
高田哲也さん(高田商店)
上甲健介さん(ケイ・アイ・エル)
前田耕作さん(マエダ)
西本勝さん(西本酒造)
古川真理さん(ネイチャー企画)
島田幹也さん(ベルグアース)
金子恭大さん(フジカ)
井上勝一さん(井上真珠店)
藤田圭子さん(愛媛新聞)
福原雅恵さん(田中蒲鉾)
増田明宏さん(八坂石鹸)
黒田勉さん(黒田旗幟店)
佐川正純さん(佐川印刷)
清家久万夫さん(南四国ファーム)
土居一徳さん(土居真珠)
河田剛治さん(第一商事)
さかほしけいさん(創作家)
奥野佳代さん(社会福祉協議会)

一回切りのイベントでは、その時はそう思ったとしても、時間がたつにつれて、思いは減衰して元に戻ってしまう。
まだ諦めていない本気の大人たちの語りや姿、できれば実体験の共有が…。
地域のホンモノと関わることを通じた驚きと感動、尊敬、憧れ、目標…。
そういったものを見いだす機会をたくさん作ってやる、そういうことが今の宇和島に望まれることの一つになっているような気がします。
宇和島には、そういう取り組みをされている方々がいっぱいいらっしゃいます。
課題もありますが、希望と可能性があると思います!

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