305)好立地じゃなくても賑わいはつくれる(1月18日 新・公民連携最前線の記事)

http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/PPP/434148/011300007/?P=1

ちょっと、なるほどーと思った部分を抜き書きしてみました。

地方でやってはいけないことの一つが、東京と比較して「ないものを探す」ということです。

その街にしかないものでこそ、人を呼び込んだり、何らかの化学反応を起こしたりできるんですね。だから「ないもの探しはやめましょう。そして『あるもの気づき』をしましょう」と。

都会にないものがどれほど地方にあるのかということに、みんな気づかないんですよ。だから、外部の人間の話は絶対に聞いたほうがいいということです。

ビジネスをどう捉えるかなんですけれど、単にフロー(流れ)なのか、ストック(蓄積)なのかということを考えたほうがいいと思うんですね。黒字とか単にフローだけ追いかけるなら、効率性は当然、都会にあるわけです。

長いスパンでみて、ちゃんと年々積み上げて価値あるものにしていければ、ビジネスは成立する。その街にある個性、その街にしかできない何か、風土やリソースというものを見つめてじっくり育てていくことによって、僕は100パーセントとは言わないけれども、かなりの確率でビジネスを成立させることができると思う。こうしたストックのレバレッジ効果は、間違いなく地方にあると考えたほうがいい。

地元の人だけではなくて、地元の人が大好きなものを外部の人に好きになってもらう、という構造をつくりだすようにしています。

過疎の問題にしても、例えば人口2400万人で人口密度も低いオーストラリアは、豊かに過ごしているじゃないですか。ロッククライミングもできれば、マリンスポーツもできるし、いろんなことが生まれている。この狭い日本で人口が1億人以下に減ったからといって、何が問題なのか。

だから、むしろ人口密度が低い田舎でこそ、豊かな暮らしができるように、もっと面白いようにしていく。都会の人たちが我慢していること、できないことをやって、都会の人が憧れるようにしていく。そうしたことに、行政はいま取り組むべきだと思うんですよ。

どう考えたってこの世の中、100億円持っている人のほうが1億円持っている人より100倍幸せだなんて、あり得ないっていうのは分かるじゃないですか。年収100万円の人が1000万円の人より苦しい生活であることは分かる。それは分かるけど、幸せか、不幸せかっていうのは分からないじゃないですか。そういう意味で言うと、数字の世界に関しては執着を持ちようがないですよね。結局、一人ひとりのお客さんに喜んでいただけるかどうか、来られる方の笑顔しかない。それを僕は、食べものを通してやりたいと思っているんですよね。あくまでも自分自身のためにね(笑)。

http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/PPP/434148/011300007/?P=1

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