189)人と人をつなぎたい(奥野佳代さん)

平成20年に宇和島市が行ったイベント「宇和島シゴト人バスツアー」に登場した方のご紹介。 今回は、奥野佳代さん(社会福祉協議会 地域福祉係(当時))です。

福祉というイメージを、
「してあげる」ものではなく、
「ともに歩く」というイメージにしたいです。
奥野さんはそうおっしゃっています。

宇和島社会福祉協議会で働かれている奥野さんは、年齢や障がい
などの垣根を越えた交流の場を設けると共に、その中で自らを
域交流の「架け橋」役として活動していきたいと考えています。
そんな奥野さんにとって、「福祉」とはどんなものなのでしょうか。

上 シゴト人 奥野佳代さん
下 シゴト人 奥野佳代さん

人と人をつなぐ架け橋になりたいです
福祉教育の現場では、こどもたちに車椅子体験や障がい者体験の企画を色々行ってきましたけど、こんなことで本当にこどもたちが理解しているのだろうかと疑問に思いました。
私が人と人をつなぐ架け橋になるにはどうすれば良いのか悩みました。そこで考えて実現した
のが「あそ部」です。一緒に遊ぶ中でお互いの出来ること出来ないことを知り、地域の中で遊びを通じて障がいについての理解もできる、それが「あそ部」という企画です。

想いを支えてくれる方たちがいるから、私は頑張れます
この仕事を続けられる原動力とは。まず、働くことで自分の存在の確認といいますか、地域の中での自分の居場所が分かる気がします。しんどいけど、自分の想いを支えてくれる方たちがいるし、私と気持ちを同調してくれる方たちがいるので、そういった方達と過ごす毎日が楽しくて、次の日が来るのが待ち遠しいくらいです。高校まではそんなこと思わなかったのに!

地元である宇和島への恩返し
最後に、奥野さんから高校生へメッセージをお願いします。
隣の人に目を向ける心の余裕をもって欲しいです。それと、漠然としていてもいいから夢をもって、外に出てみて欲しいです。みなさんには、帰る場所「宇和島」があります。
私は今、生まれ育った宇和島に感謝の気持ちを込めて、恩返しのつもりで活動しています。社会人とは種をまくことだと思います。いつ芽が出るか分からない仕事ですが、宇和島のこどもたちが立派に育っていくための種まきを私なりにしていきたいです。

今後少子高齢化が一層急速に進み、これまでのトレンドとは違って労働力が圧倒的に不足することを踏まえれば、奥野さんの考え方と実践は今こそ大きな意味を持ってくると感じます。いよいよその時が来てからでは遅いですね。今後のために中長期の先を見据えて、今からできることに手を打っていく、そういう取り組みが必要なのだと思います。

次に紹介するのは上記を踏まえた、2011年の取り組みの状況について紹介されたものです。
「あそ部」です。素晴らしい取り組みです。
その後、5年以上の期間が過ぎています。現状はどうなのでしょうか、この素晴らしい取り組みが継続されていることを望みます。

1 50 あそ部 1

2 50 あそ部

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